2006年08月13日
1945年：空母赤城
私の趣味の一つに、艦船モデル作りがあります。ここ３年は１隻も作っていませんが、改装などチョコチョコ手を入れることはやっています。どういう手の入れ方かというと、ディティールアップ（より本物に近づけること）ではありません。艦船のより実戦に近く装備された姿に魅せられて、より「現実的」装備をするというコトをやっています。ディティールアップのように歴史の事実に従うのでなく、歴史の現実に従う、くらいのことです。時間もかからないし、すぐできるので、たまにやっています。と言ってもよく分かりませんね。
写真は第二次大戦中の日本の航空母艦「赤城」です。このフネは日本屈指の大型空母で太平洋戦争開戦後半年ほど、日本の戦争遂行の切り札として東はハワイ、西はインド洋まで征服し、1942年、ミッドウェー海戦においてアメリカ機の攻撃で沈みました。
だから、1945年の状態でこの「赤城」が存在することはおかしいのですが、ここからが私の趣味たる所以です。
1945年といえば、日本敗戦の年です。生き残った艦船は実戦に基づく徹底的な難燃対策や不沈対策が練られ、対空兵装や対潜装備が充実されました。写真はそこまでもし「赤城」が生き残っていたら？という架空の姿にしてあります。
写真は小さいのですが、艦橋やマストには「赤城」の沈没当時はなかったレーダー装備を完備し、大戦末期の日本空母に付けられた噴進砲（対空ロケット砲）もあります。機関銃も2倍以上増強してあります。搭載機も当時の新鋭機に取り替えてあります。
第２次大戦前の軍艦を含めた兵器は、全て第１次大戦の古い戦訓に基づいて未来を「想像」して作られたものです。しかしその想像が外れた場合、既存の兵器でも現実に合わせて装備を取り替えて活用するのは当然です。その「想像と現実のギャップ」が楽しいのです。
兵器に限らず、人間でもそれまで非現実的だったモノが、より現実的に、実戦的になっていくことは、見ていて何か「成長」した実感のように思えるのです。その成長した実感を味わいたくて、不自然でないように装備を付け加えるのは、「作ってそれで終わり」にならない、人事制度の構築にも似ていると思います。
写真は小さいのですが、艦橋やマストには「赤城」の沈没当時はなかったレーダー装備を完備し、大戦末期の日本空母に付けられた噴進砲（対空ロケット砲）もあります。機関銃も2倍以上増強してあります。搭載機も当時の新鋭機に取り替えてあります。
第２次大戦前の軍艦を含めた兵器は、全て第１次大戦の古い戦訓に基づいて未来を「想像」して作られたものです。しかしその想像が外れた場合、既存の兵器でも現実に合わせて装備を取り替えて活用するのは当然です。その「想像と現実のギャップ」が楽しいのです。
兵器に限らず、人間でもそれまで非現実的だったモノが、より現実的に、実戦的になっていくことは、見ていて何か「成長」した実感のように思えるのです。その成長した実感を味わいたくて、不自然でないように装備を付け加えるのは、「作ってそれで終わり」にならない、人事制度の構築にも似ていると思います。
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この記事へのコメント
1. Posted by みなけん監督 2006年08月13日 13:03
なるほど！！
1945年の『赤城』ですか・・・
私は、今、『零戦』に夢中。
といっても、その設計・試作過程
を軸にした劇映画が創れないかと、
ある方と構想（夢想か？）中なんで
す。
1945年の『赤城』ですか・・・
私は、今、『零戦』に夢中。
といっても、その設計・試作過程
を軸にした劇映画が創れないかと、
ある方と構想（夢想か？）中なんで
す。
2. Posted by モコナ 2006年08月13日 14:30
なるほど！
確かに赤城が沈んだのは当時レーダーなどが
搭載されてなかったところは大きいよな。
いや、実にいい！＾＾
確かに赤城が沈んだのは当時レーダーなどが
搭載されてなかったところは大きいよな。
いや、実にいい！＾＾
3. Posted by フレンチフリゲート 2006年08月13日 18:06
みなけん監督さん、モコナさん、コメントありがとうございます！「零戦」ですか。日本の高い技術力もさることながら、堀越技師から前線のパイロットや整備員に至るまで、「人間力」の戦闘機で栄光と悲劇を体現したイメージがあります。
劇映画ぜひ期待しています。
そう、当事務所所属の「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」なら、たとえ情報戦に負けてもミッドウェー大勝利となったかも知れません。（爆）
ただ模型で再現できないところもありますね。防火対策や、「不沈」構造など、戦争中のその手の進歩は目覚しいものがあります。
