2006年02月16日

バヌアツ「貨物船」教4

1ae26405.JPGオランダの島に数千の靴が流れつく、地元民は選び放題(ロイター)

こんな事件がありましたが、ふと、バヌアツのタンナ島を思い出しました。バヌアツの南の特色ある島で、火山の噴火口まで行けたり、ジュゴン(オットセイみたいなの)を呼び出す人がいたりと、濃い南の島文化の満ち溢れている島です。

この島に、「ジョン・フラム・カーゴ・カルト」という宗教があるのを思い出しました。ジョン・フラムというのは貨物船の船長の名です。1942年、太平洋戦争中に、アメリカの貨物船がこの島に難破して流れ着いたのだそうです。当時人口数百人に過ぎないタンナ島の住人は大いに喜びました。その貨物船の物資が丸ごと手に入ったからです。

その結果、どういう宗教ができたかというと、

つつしまやかに、静かな信心深い生活をしていれば、いつかまた貨物船が流れ着いて恵みをもたらしてくれる、あるいは沖を行く貨物船を拝めば幸せな人生を送れるというものです。

仏教は仏様、キリスト教がキリストを崇めるものならば、この宗教は「貨物船教」と言うべきものです。タンナ島2,000人の人口の半分を占めるというこの宗教は、結構現世利益的な、しかし、禁欲的な宗教集団に成長しました。

貨物船の積荷などが流れ着くと、もう住民にとっては天の恵みでしょう。しかもそれが宗教になって住民のココロの拠りどころになっているなら、ますますオトクですね。モノをココロに変えるやりかたを南の島の人々は良く知っているのかもしれません。

issikikyurokusiki at 15:20│Comments(0)TrackBack(0)南の島 

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